共済
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共済は、そこに加入する組合員が資金を出し合い、事故などの際、出し合った資金の中から保障を行う事業のことで、よくしられているのは4大共済としての、「JA共済」「全労済」「都道府県共済」「COOP共済」でしょうか。
共済は営利を目的としない共に助け合おうという理念があるらしく、広告費や人件費も民間の生命保険会社に比べて少ないことから、月々保険料が安いのが特徴です。
月々の保険料は安いですが、民間の生命保険会社のように多額の保障には対応していないので、1000万円を超える保障を求める方は、いやおうなしに民間生命保険会社を選択することになります。
また、共済特有のシステムとして、決算で剰余金が発生した場合には、支払った掛け金に応じて”割戻金”と呼ばれる戻りがあります。
この割戻金は、その年とプランによって変化しますが、大体0%~40%くらいでしょうか。(栃木県民共済平成18年度28.96%、こくみん共済29.4%、新総合医療共済終身プラン0%、せいめい共済終身プラン0%、総合医療共済定期プランは20歳9.9%、30歳7.6%、60歳2.9%とバラつきあり)
新総合医療共済の定期プランは割戻率は少ないですが、割戻金を解約・満期になるまでは返さないでそこに年0.25%の利息を付けていくとのこと。
あと、共済を利用するには出資金として年間200円~1000円以上払う必要があるのも忘れずに(初年度は月々の保険料に加える形で、2年目以降は割戻金から自動で差し引かれます)。
解約時に出資金は返金されます(今まで払ってきた出資金の合計でなくその年のみの出資金)。
共済の考察
共済には大きく分けて生命保険(定期・終身)と医療保険(定期・終身)の2タイプありまして、どのプランもデフォルトの金額は民間の生命保険会社より高めなので、割戻金がいくら位戻るのかをよく吟味し決定したいところです。(去年までの割戻率は共済に電話すれば教えてくれます)
生命保険(定期)
新せいめい共済(全労済)が出している定期生命プランという商品は、病気・ケガなどの死亡保障が3000万円まで選べる商品で、加入期間は5年と10年を選べます。
(30歳・男性・死亡保障1000万円・10年)で格安の掛け捨て定期保険の一つであるファインセーブ(オリックス生命)と比較しますと、ファインセーブは月々1840円、続いて、定期生命プランは月々2500円となって、ファインセーブのほうがいいと思うでしょうが、共済には割戻金があることを忘れてはいけません。(出資金もw)
2500円の7.6%が割り戻されて、100円の出資金を加えると、2410円円となり、ファインセーブの1840円はかなり安いことがわかります。
ファインセーブは無配当解約返戻金無しですから、途中で解約した場合の戻り額がある点と年0.25%の利息が付く定期生命プランはその点だけがメリットということになります。
(40歳・男性・死亡保障1000万円・10年)で比べると、ファインセーブが3180円に対して、定期生命プランは3600円(3700円×0.944+100円)とファインセーブがまだリードしています。
それ以降、条件を変えてみた結果が以下の表です。
ケース | ファインセーブ | 定期生命プラン(割戻率0%) |
---|---|---|
30歳・男性・死亡保障1000万円・10年 | 1840円 | 2600円 |
40歳・男性・死亡保障1000万円・10年 | 3180円 | 3800円 |
50歳・男性・死亡保障1000万円・10年 | 5960円 | 7400円 |
30歳・男性・死亡保障3000万円・10年 | 4920円 | 7450円 |
40歳・男性・死亡保障3000万円・10年 | 8370円 | 1万1050円 |
50歳・男性・死亡保障3000万円・10年 | 1万7280円 | 2万1850円 |
一方、都道府県共済は、総合保障型の保険3種(0~18歳までのこども1型・2型、18歳~65歳までの総合保障1型・2型・4型、65歳~85歳までの熟年1型・2型)を格安で取り扱っています。
入院やら死亡保障やら何やらの総合保険なので比較は出来ませんが、掛け金が総合保障1型で月1000円、2型ですと月2000円で、入院1日あたり4300円~5000円(ただし5日目以降)、後遺障害保障360万~1000万円、死亡保障360万~1000万円、4型ですとその倍の保障が得られます。
こども型と熟年型は自分の県の共済のサイトを参照してください。
栃木の場合、H18年度の割戻金は、こども型31.25%、総合保障型28.96%、熟年型41.28%でした。
この都道府県共済、実は保障年齢域の方であれば、健康であればどの年齢の方でも保険料は同じというすばらしい保険なのです。
つまり、20歳で入っても50歳で入っても同じ保障であれば同じ金額ということですから、60歳近い人がちょっとはいりたいという時にはこれ以上の保険はないと思います。
無理やり、病気による死亡保障で比べれば、総合保障4型で全年齢月々3041円(割戻率28.96%、出資金200円)で、病気の死亡保障は720万円、ファインセーブで同じ額の死亡保障をつけれるであろう(推定)年齢は45歳ですから、総合保障4型では入院1日1万円出ると思えば、40歳付近の人は県民共済の方がいいかもしれません。
55歳とかだと、死亡保障なんかもうそれほど多くはいらないし、金額が比にならないくらい安いので考える間もなく総合保障型、ただ、これだけだと、手術と高度医療がカバーできないので、必要に応じて医療特約(月+1000円)をつけるとよいでしょう。
生命保険(終身:払込タイプ)
終身タイプの生命保険の意味は、独り者であれば貯蓄として、家庭持ちであれば、貯蓄として以外に、自分が死んだときの葬儀費用として用意しておくことでしょうか。
大体葬儀費用の相場が300万円程度ですから、金額は300万~500万目安で、終身払いでなく、60~70歳で払い込み満了のものを取り上げます。(終身保険には終身まで払い続けるタイプのものもあります) 25歳、40歳解約で戻り率が8割
共済で終身タイプの生命保険としては、新せいめい共済(全労済)が出している終身生命タイプという商品がありますので、これをアフラックのWAYSと比較してみます。
(30歳・男性・死亡保障500万円・60歳払込満了)ですと、WAYSが月8870円に対して、終身生命タイプは月1万1550円(割戻率0%、出資金100円計算)
(20歳・男性・死亡保障300万円・60歳払込満了)ですと、WAYSが月3810円に対して、終身生命タイプは月5140円
(40歳・男性・死亡保障300万円・60歳払込満了)ですと、WAYSが月8673円に対して、終身生命タイプは月1万690円
ケース | WAYS | 終身生命プラン(割戻率0%) | |||
---|---|---|---|---|---|
20歳・男性・死亡保障300万円・60歳払込満了 | 3810円 | 5140円 | |||
30歳・男性・死亡保障500万円・60歳払込満了 | 8870円 | 1万1550円 | |||
40歳・男性・死亡保障300万円・60歳払込満了 | 8673円 | 月1万690円 |
共済の終身保険は割戻率に大部分が左右されるますが、ここ最近の終身生命プランの割戻率はゼロとのことで、掛け金を考えたらWAYSに分があります。
解約返戻金は終身生命プランで(25歳100万円加入、40歳解約で80万戻る)、WAYSは60歳払込後に受け取ると108%の戻り率とのことで、どちらも似たり寄ったり?。
何にしろ終身保険というものは、若いうちに入ったほうが単純に計算して満了時の総払込額が安いのと配当や利率がつくのでとくといえば得なのかもしれません。
医療保険(定期)
共済で、定期タイプの医療保険の代表は、新総合医療共済(全労済)の定期医療プラン、定期ではないですが人気商品のこくみん共済医療タイプも忘れてはいけません。
比較するのはアメリカンホームダイレクトの私にうれしい医療保険です。
(30歳・男性・入院日額5000円・10年・先進医療有り・手術有り)ですと、アメリカンホームは入院1日目~60日間で月1400円、定期医療プランは5日以上入院で1日目から180日までかつ通院・長期入院見舞金・死亡共済金つきで月1666円(割戻率7.6%、出資金100円計算)、こくみん共済医療タイプは入院1日目から180日まで1日6000円で女性疾患のみ手術代6万、死亡・障害で50万などで月1320円(割戻率30%、出資金100円計算)ほどです。
全て条件が微妙に異なるので比較しづらいんですが、定期の医療保険は割戻率が30%だったとすれば共済に分があるということです。
大まかに男は定期医療プラン、女はこくみん共済医療プランで、細かくは男は40程度までこくみん共済医療タイプや都道府県共済の総合保障型で粘って、それ以降60までは定期医療プランもしくは総合保障型に医療保険特約をつけた形で望むのがいいと思います。
アメリカンホームはこのスタンダードプラン以外にも、がんで入院、三大疾病重点プランなどスタンダードに特約を付加する形で販売していて、がんで入院すると1日あたり4万8500円かかるとかかいてありますが、高額医療制度で一般人は月に8万程度以上はかからないので、高くなった金額分は無駄な気がします。
医療保険(終身)
共済で、終身タイプの医療保険の代表は、新総合医療共済(全労済)の終身医療プラン(ベーシックタイプ・総合タイプ)です。
比較するのは、アフラックのEVER(一生一緒or60歳払込)です。
(30歳・男性・入院日額5000円・手術有り)ですと、EVERの60歳払込は月2465円(入院は1日目~60日目まで)、EVERの終身払いは月1750円(先に同じ)、終身医療プランのベーシックタイプは月2370円(入院は1日目~180日、割戻率0%、出資金100円)、総合タイプは月3670円(先に加えて通院・先進医療・死亡・長期入院見舞い)です。
終身医療保険の目的は、第一に年金で支払いきれない医療費を補うことですから、厚生年金をもらっている夫は無理に高額な保険に入ることはありません。 (妻の生活を考えるなら入院5000円、手術、先進医療当たりはいっていれば十分です。)
逆に、専業主婦の妻が一人残された場合は、かなりつらいので、終身保険は必ず入っておきたいところです。
お勧めはEVERの60歳払込プランの入院1日5000円長期特約付き(1日目~180日まで延ばせる)で、30歳女性で月3637円です。
新総合医療共済の終身医療プランは割戻金がゼロ(H20年現在)なので、今はEVERリードか・・・。
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