相続財産の評価

目次

宅地の評価方式には、路線価方式と倍率方式がある。

路線価方式とは、宅地に面する路線(道路)ごとに定められた路線価を基準に評価額を決定する方法である。

倍率方式とは、山林や、路線価方式に向かない地域に適用される方式で、固定資産税評価額に一定の割合をかけて評価額を決定する。

実際の評価

借地権の評価(定期借地権を除く)は、自用地評価額(更地の場合の評価額で、路線価or倍率法で求める)に借地権割合を掛けることで求める。(借地権評価額=自用地評価額×借地割合)

逆に貸す方の貸宅地は、自用地評価額×(1-借地権割合)で求める。

使用貸借地(無償で貸し付ける土地)は、貸借権があったとしても、自用地として評価される。(貸してても全ての土地は貸主の物として) 使用貸借における土地の借主の権利については、借地借家法の保護がないので、ゼロとして取り扱う。

貸家建付地とは、貸家の目的に供されている借地権、つまり、所有する土地に建物を建てて、その建物を貸し付けている場合の借地権を指す。 この場合の評価は、貸家建付地評価額=自用地評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)で求める。

借地権や借家権は借主に何パーセント貸しているという意味ではなく、その土地ごとに定めらている数値なので注意する。国税庁

賃貸割合は、その名の通りで、「賃貸されている床面積/家屋の床面積」である。(ただし、共用階段などは含めず)

不動産以外の評価

預貯金等は、預入金額と既経過利息を足した額(ただし、利息が少額の場合はないものとしてよい)、ゴルフ会員権の取引相場があるものは課税価格の70%、上場株式は4つのうち好きな価格を選ぶ、上場債権は課税時期の最終価格で(利付債はプラス源泉徴収後の利息の額)、上場されていない債権は発行価格(利付債はプラス源泉徴収後の利息の額、割引債はプラス償還差益)

上場株式の4つの価格とは、1、相続時の終値、2、相続時の属する月の終値の平均、3、2の前月の終値の平均、4、2の前々月の終値の平均

被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けた場合の戻し入れは、相続時の評価でなく、贈与時の評価額となるため、贈与時よりも相続時に価格の上がっているものを贈与する相続対策がある。

なお、相続人、受遺者以外のものが贈与を受けた分は戻し入れる必要はない。

相続・事業継承

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